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略して「バタフライ効果」。男子団員二人中心のテキストを取り扱っています。
Posted by - 2026.06.09,Tue
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Posted by バタフライ効果 - 2008.12.21,Sun

「もしかしたら、愛するということはとても簡単なことなのかもしれませんね。困難だという人もいるでしょう。苦痛だと感じる人も。憎んでいる人だっていることも知っています。僕も少し前まではそうでしたから。いえ、僕は憎んでいるというよりも諦めていた。愛することも愛されようとすることも放棄していた。どうでもよかった。けれど、今は愛するということはとても簡単なことなのではないかと思うのです。今、この瞬間みたいに。ほんの少し、身を任せればいいのです。空気のように、感情も、滞ることなくどこかへ向かって流れていくんだと思います」
 変に意地を張って流れを押し留めようと反発するから醜く歪むのであって、流れに素直になって身を任せれば僕はこんなにも自由です。
「そしてこの取るに足らない僕の感情の、古泉一樹の好意という感情の流れ着く先があなたのところだったならと思います」
 古泉がふわりと微笑んだ。
 穏やかに、けれどその微笑みは幸福と呼ぶにはどこか諦めに似てすぎているように見えた。
 愛の定義も愛し方も数学のように方程式があるわけではないのだからどう思おうと各々の自由だからな、俺はあえて反論を口にするのも億劫で黙っておいた。
 俺としては愛というのは古泉の言うような、優しく穏やかに流れていくだけのものではないと思うんだがな。空気のように流れるとしても、それはきっと穏やかざる流れだろう。まるで濁流のような。
 流れ始めは古泉の言うように静かな穏やかさを持っているかもしれないが、相手から離れて流れ出した途端それは勢いを持ち荒波のように流れの先にいる相手を飲み込むものへと変貌する可能性を持っているのではないかと俺は疑う。
 古泉から流れ出た諦観を帯びたちっぽけでのろまな愛情だって滑り出したら加速するのだ。その愛が友愛かどうかといった些細なことに関係なく。
 ブラジルで蝶が羽ばたくとテキサスで大竜巻が起こるか?
 起こるんだろうさ。人が想像できることは実現可能だという話だからな。
 古泉から流れ出た、古泉曰く取るに足らない一滴の流れが今まさに俺を荒れ狂う濁流の中へと飲み込もうとしていないとは、誰にも言い切れない。
 ブラジルで蝶が羽ばたくとテキサスで大竜巻が起こるか?
 お前の俺への感情が変化したように、俺だってきっと変化することだろうよ。
 それがいつでどう起こる事象かなんてのはそれこそブラジルで羽ばたく蝶もテキサスで巻き起こる大竜巻だって知りもしないことだろうが。
 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
かなり遅くなりましたが、Helenの吉町さんが「エンドロールに君の名を。」の派生話を描いてくださっております!ありがとう吉町さん!大好きです吉町さん!気づくの遅くて本当にすみません…。吉町さんの絵も内容も雰囲気も大好きなので本当に嬉しいです。

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